水虫の関係について。水虫の予防に靴は大きなウエイトを占めています。靴の手入れや水虫になりやすい靴やハイヒールについて詳しく知りましょう

水虫症状

靴、ハイヒールと水虫の関係性

蒸れにくく爪に負担をかけない靴をはく

靴は水虫に大きな影響を与えます。よい靴の条件は「蒸れにくく、爪に負担をかけない」ことです。靴は、丈の高さに比例して蒸れやすくなります。最も通気性が悪い靴は、工事現場などで働く人がはく安全靴や、魚屋さんなどがはく長靴です。また、足にピッタリとフィットするブーツも、水虫を悪化させる代表の一つです。なお、丈が短くても底が合成の革靴は、白癬菌(水虫菌)の温床となりやすいので、気をつけて選んでください。

ハイヒールと水虫

女性の水虫患者がふえているのは、ハイヒールも関係しています。ヒールの高い靴は、指先が圧迫され、爪にかかる負担が大きく、足を痛めつけます。当然、爪が弱れば、白癬菌(水虫菌)が繁殖しやすくなります。事実、爪白癬(爪水虫)の女性には、ハイヒールを常に履く方が多いです。
ただし、ヒールは低ければよいともいえません。普通、素足で直立している状態では、体重の約80%がかかとに、約10%が足の第一指(親指)のつけ根やほかの四本の指にかかっています。ヒールが高くなると、それだけ指のつけ根に体重がかかり、上体が前に傾きますが、逆に低すぎると上体が後ろに反りぎみになるというデータがあります。つまり、ヒールは高すぎるのはもちろんのこと、低すぎても足を疲れさせる要因になるのです。だいたい三~五センチのヒールが、足に負担をかけずに自然な姿勢で歩ける高さです。靴を選ぶときには、自分の足の形に合っているかどうかをいちばんのポイントにしてください。白癬菌(水虫菌)は、目に見えないようなちょっとしたかすり傷から入り込みます。そうした傷は、靴にこすれるだけでもできます。自分の足の形に合った靴を選ぶことが、白癬菌(水虫菌)から足を守ることにつながるのです。

水虫対策の為の靴の選び方

人の足は左右対称ではありません。購入にあたっては左右ともにはいてみて、大きすぎたり小さすぎたりしないかを確かめてください。
もし、足と靴の間に隙間ができているようなら、柔らかな素材の中敷きを入れ、調整しましょう。次に、土踏まずが適度にサポートされているかどうかがポイントになります。靴をはいていて、まず疲れるのは土踏まずです。土踏まずには、立っているときも歩いているときも負担がかかるからです。つまり、土踏まずがサポートされている靴をはいていれば、足への負担を軽くできるわけです。

靴選びのポイント

1
靴底がやや厚めで、しかも軟らかい素材を使っている
2
つま先にゆとりがあり、足の指を圧迫しないけん
3
アキレス腱に食い込んだり、かかとが当たったりしない

仕事柄、どうしても通気性の悪い靴やヒールの高い靴をはかなければならないこともあるでしょう。そうした人は、会社の中ではサンダルで過ごしたり、昼休みは靴を脱いで足に風を当てたりするだけでも、水虫の予防になります。

水虫予防と靴のお手入れ

足の清潔を保つという点では、靴の手入れも大切です。毎日、同じ靴をはいていると、靴に当たる部分がいつも同じになり、よくありません。汗のために、靴の中が湿っぽくもなります。湿った靴は、白癬菌(水虫菌)の増殖を助けます。汗による湿りけを求めて細菌類が付着し、異臭を放つようにもなります。靴は三足くらい用意して毎日取り替え、その日にはかない靴は干して乾かしておいてください。子供の場合、上ばきや体育館シューズ、運動靴などは一週間に一度はきれいに洗い、日光でじゅうぶんに乾かすことが、足の裏の健康につながります。

水虫予防と靴下

水虫を予防するには、靴下に気を配ることも大切です。靴下は常に清潔なものをはきましょう。それには、毎日必ず取り替えることです。「今日はそれほど汚れていないから」と、翌日も同じ靴下をはく人がいますが、汚れていないように見えても、一度足を入れれば、靴下には目に見えない菌やホコリが付着します。なお、ウール素材の靴下は、蒸れやすいのでさけたほうがよいでしょう。冬の寒い日などは愛用者がふえますが、水虫の人が暖房の利いた部屋でウールの靴下をはいていれば、白癬菌(水虫菌)を培養しているようなものです。冬であっても、突然、猛烈なかゆみに襲われても不思議はありません。素材的には、ナイロンのものは蒸れやすいので、おすすめできません。ただし、最近は、化学繊維の生地も蒸れにくく乾きやすいというすぐれた性質を持つようになってきました。私は木綿、麻、絹など通気性・吸収性に富んでいる素材を患者さんにすすめますが、化学繊維の生地のなかには、それらと同じ程度の長所を持つ生地もあるようです。

足の指が変形しているケースの対処法

合わない靴をはいて足が変形してしまった人は、毎日、足の五本の指を開く練習を1日50~100回行いましょう。入浴中や風呂上がり、寝る前など、時間のあるときに分けて行えば、無理なく実践できます。これを毎日続けていると、靴の形に変わった足が本来の形に戻っていきます。血流もよくなり、水虫に対しても丈夫になります。

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