水虫薬、水虫外用薬の種類は、トルナフタート系、アゾール系、アリルアミン系、モルホリン系の四種類に分けられます。【水虫症状と薬】

水虫症状

水虫薬(外用薬)

水虫外用薬の種類は、トルナフタート系、アゾール系、アリルアミン系、モルホリン系の四種類に分けられます。

水虫外用薬は、抗真菌薬の進歩により、以前は1日に2~3回水虫薬をぬらないと効果がありませんでしたが、今では、1日一回お風呂上りにぬるだけで十分な効果がえられるようになりました。水虫治療の基本は、水虫薬をぬる事です。水虫外用薬の種類も水虫に対する効果はさほど変わりません。
ただし、トルナフタート系だけは、水虫にしか効きません。ほかの三つは、カンジダ症など水虫以外の真菌症にも効きます。なお、この4種類をさらに細かく分類すると、およそ20種の外用薬があります。
水虫薬に最もかぶれやすい時期は、薬をぬり始めて7~10日めです。この時期に症状が急変するようであれば、早めに診察を受けましょう。

外用薬の種類別の使い方

外用薬は、有効成分である「主剤」と、溶媒である「基剤」を組み合わせて作られ、基剤によってそのタイプが分類されます。主には、液剤、クリーム剤、軟膏剤があり、またゲル状の基剤もあります。さらに、スプレーやパウダーもありますが、これらは特殊なものです。

外用薬の利点には、

患部にぬるだけで、菌を殺すことのできる濃度の薬剤が角質層に浸透する
2
体に対して毒性や副作用が少ない
3
治療費が少なくすむ

などがあげられます

水虫外用薬は患部のまわりまで広く薄くぬる

水虫の治療では、外用薬のぬり方も大切です。薬のぬり方で、その効果はまったく違ってきます。

水虫薬をぬる前には、足をきれいに洗いましょう。患部の水分はていねいにふき取り、皮膚が乾いてから薬をぬります。そうすると、薬の有効成分が深部までしみ込みます。薬は患部だけでなく、そのまわりまで広くぬります。健康な皮膚に白癬菌(水虫菌)が広がるのを抑えるためです。
白癬菌(水虫菌)が足全体に広がっている人もいます。その場合は、靴で隠れる部分全体をぬるよう指導します。とくに、指と指の間、爪のまわり、かかとは念入りに行うことが大切です。水虫薬は、一日の使用量と回数を規定どおりに使うことが基本です。水虫薬の量が多すぎると、皮膚が湿りすぎてしまうため、水虫薬は規定量を薄くぬるのがポイントとなります。

液剤の特徴と扱い方

液剤はアルコールが基剤になっているものが多く、症状が悪化している患部には使えません。ただし、すぐ乾くのでつけ心地がよく、多くの患者さんは液剤を好みます。
実は、この乾きやすいという利点は、浸透力に欠けるという欠点の裏返しです。したがって、液剤を使うさいには、ぬったあとに薬をふき取ったりせず、薬を手の指で広めに伸ばして、自然にゆっくり乾かすことが、欠点をカバーするコツです。薬は、患部のまわりにまで広めにぬることが大切です。ノズル式のものは患部に直接ぬることができまが、ノズルがついていない場合は、コットンや綿棒に液をしみ込ませ、点を措くように少しずつぬりましょう。決して容器から直接患部に薬をかけてはいけません。余分な薬が流れ出るばかりか、適量の薬が行きわたらず、ムダが多くなります。

クリーム剤の特徴と扱い方

クリーム剤は皮膚に有効成分が長時間とどまり、浸透力に長けています。水虫治療で最も多く使われるのがクリーム剤で、私は90%以上の患者さんに処方しています。ぬり方は、まず指の先に少量取ります。そして、患部を中心に広く薄く伸ばしましょう。なお、畳やシーツに薬がつくようであれば、ぬりすぎです。余分な薬はティッシュでふき取ってください。クリーム剤は少量でもじゆうぶんに効果があります。また、薬は角質層の内部に吸収されるので、たとえ塗布後に手を洗っても一~二日は効力が続きます。なお、症状が軽く患部の範囲も狭い患者さんでも、一週間に一回は足の裏全体に薬をぬりましょう。白癬菌(水虫菌)が広がるのを防ぐことができます。

軟膏剤の特徴と扱い方

軟膏が基剤の水虫薬は、クリーム剤よりさらにベ夕べタするので、あまり使われません。ただし、刺激が少ないため、水虫が急に悪化したり、冬に足の裏がカサカサしたり、亀裂ができてとても痛んだりするときに使用されます。ぬり方は、クリーム剤と同様です。

そのほかの外用薬の扱い方

スプレー式の水虫薬

スプレー式の水虫薬は、必要以上に水虫薬をかけてしまうという欠点があります。また、医薬品ではなく、抗菌と消臭を目的としたスプレーもあります。これは靴などに直接ふきかけるもので、患部につけても効果はありません。選ぶさいに注意が必要です。

パウダー式の水虫薬

パウダー式の水虫薬は、足を清潔に保ち乾燥を促すことを目的にしています。パウダー式の水虫薬は、医薬品ではなく、水虫悪化防止と予防に使われます。クリーム剤や軟膏剤をすり込んだあとにつけると、乾燥が早くなるという利点があります。

市販水虫薬の選び方

水虫の市販薬を選ぶポイントは、自分の水虫のタイプを見きわめることです。そのうえで、薬の説明書をよく読み、自分のタイプに適した抗真菌薬を選びましょう。購入後、健康な皮膚にぬってみて、自分に合わない時は、水虫薬を変える必要ありますが、商品名が違っても成分が同じならば、作用に違いが無い為、基本は同じ水虫薬を使い続ける事が大切です。水虫薬の頻繁な変更は、皮膚を無用に刺激し、傷つける原因にもなります。最近の市販薬はすぐれたものが多く、適切な方法で根気よく使えば、症状は徐々に軽くなるでしょう。ただし、市販薬を長期間使っていてもいっこうに症状がよくならない場合、かえって悪くなるような場合は、症状の原因が水虫ではない可能性がある為、皮膚科の診断が必要です。

スポンサードリンク

ページの先頭へ