かゆみ症状水虫の関係について。かゆみは水虫の急性期に起きる症状です。かゆみが起きる原因と症状について解説【水虫症状と薬】

水虫症状

水虫のかゆみについて

水虫の中には【かゆみ】を伴わない症状の水虫もあります。かゆみの伴わない水虫は、かゆみの伴う水虫よりも重度です

水虫の急性期

水虫の急性期とは、水虫初期段階での強いかゆみの症状のことです

クラクラする白癬菌(水虫菌)は、梅雨の入り口にさしかかり、外気の温度が上がり湿度が高くなると角質層で活発に増殖を始めます。一方、人の皮膚は白癬菌(水虫菌)を排除しようとするために、患部がかゆくなり、むずむずしたり、ジクジクしたりします。
患部に水疱ができる、患部が赤くなるのも白癬菌を追い出そうとして起こる症状です。

白癬菌と免疫の働き

水虫の急性期に、化膿菌が入ったわけでもないのにリンパ節が腫れ、高熱を出すことがありますが、白癬菌(水虫菌)を排除しようと体内で抗体がたくさんつくられ、炎症が起こっているためです。
この原因になるのが免疫の働きになります。もともと人の体には、ウイルスや細菌などの異物が入り込んだとき、それらを追い出そうとする免疫が備わっているため、白癬菌(水虫菌)に対しても免疫が働きます。
皮膚の表皮にある基底層には、ランゲルハンス細胞という免疫担当細胞があり、白癬菌(水虫菌)が表皮に入り込むと、ランゲルハンス細胞が働き、白癬菌(水虫菌)の分泌物や死骸などの情報をキャッチし、皮膚の深部からリンパ球を呼び寄せ、白癬菌(水虫菌)の情報を伝えます。白癬菌(水虫菌)の情報を受け取ったリンパ球は、自分が所属するリンパ節に移動し、仲間のリンパ球を分裂・増加させ、たくさんの抗体をつくり始めます。
その結果、白癬菌を排除しようと抗体が沢山つくられ、それが原因になって炎症がおこります。

水泡が出来る訳

水虫で水疱ができるのは、白癬菌(水虫菌)が病変部に居着くからではなく、白癬菌(水虫菌)を追い出すために生じた免疫反応の一部です。表皮のターンオーバーにより、水虫になると皮膚がポロポロとたくさんむけます。これは表皮が白癬菌(水虫菌)を振るい落とそうとしているためです。また、免疫には白血球の働きが強く関わっていますが、白血球も白癬菌との戦いに疲れるとやがて死んでいきます。白血球はその死にぎわに、たんばく質融解酵素を出しますが、その分泌液が水疱の原因です。

急性期と水虫治療

水虫の急性期は皮膚が非常に過敏な状態だと考えてください。こうした過敏な状態のとき、症状に適さない市販薬をぬったり、熱い砂浜などを歩いたりすると、かえってかぶれてしまい、何十倍もの強い皮膚症状を起こすことがあります。
また、かゆみに耐えきれずにかきむしると、皮膚に傷がつき、傷口から化膿菌に入り込まれやすくなります。化膿菌に冒されると、病変部が赤く腫れ上がり、ズキズキした強い痛みが起こります場合によっては、リンパ管炎を引き起こし、股のリンパ節が腫れて痛み、歩くのさえ困難になります。
急性期は免疫がしっかりと働いています。その力を上手に利用して治療すれば、早い段階で治すことができます。水虫はこの急性期のうちに治療することが大切なのです。かゆみの症状の強いときこそ、水虫をしっかり治す好機。このような急性期は、2~3年続きます。
ところが、そのままの状態で2~3回の夏を過ごすと、白癬菌(水虫菌)は土踏まずや足の指の股など、地面との摩擦の少ないところに定住するようになり、多くの場合、どちらか一方の部位に定まるのではなく、時間が経つうちに病変部位は拡大し、両方の部位に寄生するようになります。

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